カウンセラーの語る死別の体験 うつの経験

千葉県船橋市にあるクライシスカウンセリング専門の相談室のブログです。

その23  カウンセラーを諦める?

入院中の楽しみは喫煙室でタバコを吸うこと。入院友達もでき、いろいろな話をしました。躁うつ病で入退院を繰り返す方 自殺未遂を繰り返す方 病院内で明らかに普通ではない行動を繰り返す方こうした人たちと接していて、いわゆる「心理学」の勉強もなんだか…

その22  入院を決心する

大学院の受験を断念し、おとなしく医者に通い始めた私に、ある日お医者さんが入院を勧めてくれました。「日常生活の憂いから離れて、入院してみたらどうですか。入院しても外出は自由だし、入院してしまえば『現実』は追いかけてこないですから。」あまり気…

その21 一日10時間の受勉強験

会社を辞めた私は早速、臨床心理士の資格について調べはじめました。 まず、資格取得が可能な大学院に入学する。健常なときであれば、このような非現実的な人生の目標を立てたりはしないのでしょうが、当時は病のために判断力が落ちているうえ、「早く元気に…

その20 会社を辞める

「心をケアする仕事がしたい」この本のタイトルに妙に心を惹かれてしまい、迷うことなく購入し夢中になって読み始めました。「今まで、ずっとモノを売り、お金を儲けることに一生懸命になってきた。でももう営業はできないのだし、 ここで人生の方向を変えて…

その19 人生の方向性を変えてみる

休職も三度目になると、もういい加減「あきらめがつく」というか、「投げやりになる」というか・・「もう営業としては使ってはもらえないだろうな」ということが自分でもわかりました。休職中は自暴自棄になっていたと思います。もはや家でじっとしていれば…

その18  ボロボロでも働く

再度の復帰を果たしたものの、ものの1週間で具合が悪くなりました。うつ状態が悪くなっているのがはっきり実感できました。朝、「外回り」と称して会社を出たら、すぐ人目につかない公園に直行、公園の横に車をとめてそこで午前10時くらいから車の中で昼…

その17  仕事へのしがみつき

その17 仕事へのしがみつき 2度目の休職中、上司が医師を訪ねてくれたようです。 「体調がずいぶん悪いようだが、具合はどうなのか?」 「今のようにストレスが大きい職種が本人の負担になっていないか?」 「本人の配置転換は症状の改善に効果があるか?…

その16 再び体調を崩す

体調に不安を抱えながらも、私は仕事量を増やしていきました。 私は自ら志願してある大型の物件を追いかけ始めました。 かなり無理して動いていたと思います。 土曜日の休日も会社に内緒で出勤したりしておりました。 体調がよくないゆえの焦りだったと思い…

その15 復帰はしたものの

休職してひと月で、職場に復帰を果たした私でしたが、いまひとつ「本調子ではないな・・・」と感じていました。新規の開拓の飛びこみ営業をやる気もなく、一日をダラダラと過ごすというか・・・ 「新規獲得先の調査に行きます。」なんて言って、ターゲット先…

 その14  退屈な休養生活

私はひと月ほど休みをもらい休養することになりました。 医療機関を受診して薬をもらい、先生に尋ねます。 「休養期間中は何をすればいいのですか?」と私。 「ゴロゴロしてください」と先生。 「?」 「ゴロゴロって何をすればいいのだろう?」 私はちょっ…

  その13 「休む」という決心をする

カフェで調子を崩して以来、仕事が身に入りません。 もうこの時期になると、自分の心身の不調をごまかしきれなくなっていたのだと思います。 実は妻との死別後、心療内科で安定剤をもらっていた時期がありました。そんな経験から「うつ」というものについて…

その12  ポッキリと折れる。

あれは、夏の暑いでした。 私はオフィスビルにあるコーヒーショップでコーヒーを飲みながら、同僚と仕事の打ち合わせをしておりました。 打ち合わせは滞りなく進み、談笑していたところ、突然気分が悪くなったのです。 グッと胸がつかえるというか・・・ 一…

その11 ムキになって仕事をする

げっそりと痩せてしまったのは、自分でも知らない間に「うつ状態」に入ってしまっていたのかもしれません。 でも、私は別に気に留めるのでもなく、しゃかりきに仕事をしておりました。 普段以上に飛び込み営業の件数を増やし、難易度の高い物件に挑戦し・・…

その10  げっそりと痩せる

子会社への転籍の命令にも、私は淡々としていたと思います。 「負けるが勝ち」というかなんというか・・・「怒り」をあらわにするでもなく、 「不安」にさいなやまされることもなく、比較的穏やかな日々を過ごしていたかもしれません。 ある日、会社から「転…

その9  いきなりの転籍命令

6月のある朝、出勤してみるとオフィスのみんなが集まってひとつの新聞を眺めています。 「どうしたんですか?なにかニュースでも?」 先輩が無言である記事を指さしました。 するとそこには「現在子会社に出向中の社員をすべて子会社に転籍の扱いとする」と…

その8 子会社へ出向する

ボチボチと仕事をしていたある日、辞令がおりました。 新しく発足された子会社に出向するようにということでした。 出向先の部署は清涼飲料水自動販売機の新規開拓担当。 飛び込みをメインに自動販売機の設置先を増やしていく仕事です。 出向したと同時に、…

その7  反射の鈍さ 反応の遅さ

話は少しさかのぼります。 妻を亡くしてひと月ばかりしたときでしょうか。 職場に復帰することになりました。 会社が親切に配慮してくれて、それまでの繁忙な部署から、時間の自由がきき定時には帰れる部署に配置換えとなりました。 朝、出勤していてぼおー…

 その6 月に2回の墓参り

妻の一周忌が終わるまでは、よく墓参りに行っておりました。 2週に1回くらいでしょうか。 今考えれば、結構マメに通っていたと思います。 お墓のあるお寺は、ちょっと郊外というか山の中にあります。 空が高くて空気が澄んでいて、そんな空気にふれるのが…

その5 遺品を整理する

四十九日が終わるまで、妻と住んでいた家はそのままにしておきました。 が、もうすでに実家に帰ってきているので、そのまま維持しておくわけにはいきません。ローンも残っていたし、「住んでいない家のローンを払い続ける」ことは経済的にも大きな負担となっ…

その4  子供の夜泣き

妻を亡くしたとき、子供は3歳と1歳でした。 3歳の長男は昼間は保育園に行きます。 毎日、保育園の入り口で大泣きしていました。 今までとはガラリと環境が変わってしまう。 優しかったママにはもう会えない。 長男にとって大きなストレスがかかっていたと…

その3  感情の麻痺

「妻と死に別れて、悲しみに暮れていたか」というと案外そうではなかったような気がします。 まず、仕事をどうするか? 子供たちをどう育てる? 役所や会社やら保険の手続きは? 持ち家をどうする? お墓は? 葬儀のあとはすぐに現実が迫ってきます。 当時私…

その2 他力を借りる

当時の私は本当に周囲の人々に恵まれていたと思います。 私は子供を連れて実家に帰ることにしました。 それまでの間、まだ幼かった息子二人は、少しの間、妻の実家で預かってもらうことになりました。 役所に行っていろいろな手続きをしたり、引っ越しのため…

その1  妻の死

「誰かと死に別れる」こと以上の悲しみはこの世にはないのではないでしょうか? 寂しさ、くやしさ、怒り、後悔、さまざまな感情がいちどきに押し寄せてきます。 それだけではなく、仕事や住居、子育て、人生の目標など、いちどきに見直さなければ ならなくな…