カウンセラーの語る死別の体験 うつの経験

千葉県船橋市にあるクライシスカウンセリング専門の相談室のブログです。

その21 一日10時間の受勉強験

会社を辞めた私は早速、臨床心理士の資格について調べはじめました。
まず、資格取得が可能な大学院に入学する。

健常なときであれば、このような非現実的な人生の目標を立てたりはしないのでしょうが、当時は病のために判断力が落ちているうえ、「早く元気になりたい」という焦りの気持も大きくなっています。休職後少し体力を回復してきたこともあり

そのために、大学院受験用の予備校の通信講座に申しこみ、テキストを購入し・・・
「試験によく出る英単語」をまた買ってきて、英単語を丸暗記し、高校生向け・・・
フロイトユング、ロジャースなどの初学者向けの入門書を読み・・・

朝から家にこもり、黙々と勉強を続けます。一日10時間は机にむかったでしょうか。

久しぶりの受験生としての生活は、それなりに面白く、新鮮であり充実していました。
最初のひと月までは・・・

勉強をはじめてひと月ばかりたったころでしょうか。
また頭が重たく、重たい疲労感がぶり返してきました。

机に向かっていても集中もできないし、頭もまわりません。

勉強を始めたとき、ちょうど会社を休職していたあとでしたから、ある程度体力は回復してきていたのです。
そんなときは短い期間であるなら、無理は効いてしまいます。

しかしちょうどひと月たったところで、少し回復して取り戻したエネルギーの貯金を使い果たしてしまったのでしょう。

休養しある程度回復したところで少しづつ日常生活に慣れていけばよかったのでしょうが、無理に勉強などして
エネルギーを使い果たしてしまったら、もう動けないのです。

医者に行ってみると「受験勉強をストップしてください」との指示。
言われなくたってこんな状態では受験を断念するしかありません。

会社に残っていれば、とりあえず食い扶持には困らなかったかもしれませんが、会社は
とうに辞めていて、収入がないうえに体を壊していまい、招来の展望を失い・・・

私は途方に暮れてしまいました。