カウンセラーの語る死別の体験 うつの経験

千葉県船橋市にあるクライシスカウンセリング専門の相談室のブログです。

その15 復帰はしたものの

休職してひと月で、職場に復帰を果たした私でしたが、いまひとつ「本調子ではないな・・・」と感じていました。新規の開拓の飛びこみ営業をやる気もなく、一日をダラダラと過ごすというか・・・

 

「新規獲得先の調査に行きます。」なんて言って、ターゲット先の県内のパチンコ屋を一日車で回るなんて、今にして思えば冗談みたいなことをやっていました。

 

「調査」と言っても、形ばかり。

 

実際の営業の役にたつはずもありません。

 

会議に出ても「ぼう」っとしてしまい、議題など頭に入ってきません。

 

当時の私に「うつからの回復にはリハビリ期間が必要」という知識はありませんでした。

 

復職して直後であるなら、元気なときの60%くらいしか回復していません。

 

仕事を十分にこなせるだけのエネルギーなどないのです。

 

しかし、当時の私はそれがわかりません。

 

「早く元気になって、業績をあげなければ・・・」

 

「このままの仕事ぶりでは今のポストを失ってしまう・・・」

 

当時、私は自分の状態に焦りを感じはじめていました。

 

「自分の体調があまりよくない」ということもありましたが、それ以上に私は営業マンとしてのポストを失うことが何よりも怖れていたのです。