その6 月に2回の墓参り
妻の一周忌が終わるまでは、よく墓参りに行っておりました。
2週に1回くらいでしょうか。
今考えれば、結構マメに通っていたと思います。
お墓のあるお寺は、ちょっと郊外というか山の中にあります。
空が高くて空気が澄んでいて、そんな空気にふれるのが気にいっていたのでしょう。
しみじみと物思いにふけるというよりも、開かれた場所で風に吹かれているのが心地よかったのかもしれません。
1年くらいたってからでしょうか。
「もういいかな」と思えるときがありました。
何か吹っ切れたというか、腑に落ちたというか・・・
それ以来、自然とお寺やお墓からは足が遠のきました。
ちょうど、新しい生活にも慣れて、落ち着きを感じ始めたからでもあります。
「まあ、やっていけるかな」
そんな気持ちにもなってきました。
「喪に服する時間」をどう過ごすかはひとそれぞれだと思います。
お墓参りもよし。
仏壇にお線香をあげてあげるもよし。
空を見上げて故人を想うのもよし。
ちょっとの間「ほっ」とできたり、短い時間に夢中になれるものを見つけたり・・・
自分なりの「儀式」があればいいようです。
「自分だけのお弔いの時間」を積みあがていけば、時間が自分を癒してくれるのだと思います。