その4 子供の夜泣き
当時、子供は3歳と1歳でした。
3歳の長男は昼間は保育園に行きます。
毎日、保育園の入り口で大泣きしていました。
今までとはガラリと環境が変わってしまう。
優しかったママにはもう会えない。
長男にとって大きなストレスがかかっていたと思います。
私も、仕事に明け暮れた生活が一変しました。
当時毎日定時退社し、毎晩、長男と次男を寝かしつけておりました。
寝付くまで、添い寝して絵本を読んでやるのです。
そんなとき、長男が突然泣き出します。
「ママにあいたいよぉ」
子供に泣かれるのが、何よりも辛かった。
なんとかしてやりたくとも、どうにもできないのですから。
そのまま寝付くまで傍にいてやることしかできなかったのです。
当時、私の両親も、義理の父母も、義妹夫婦も、私の親戚や友人たちまでがみんな子供二人に目をかけ声をかけてくれました。
「ママはいなくなったけど、周りの大人たちはそのまま残っている。」
「そして自分をかわいがってくれる」
こうした安心感は息子たちにあったのだと思います。
それが大きな支えになりました。
そんな息子たちも今は20歳と18歳。
よく笑い、よく食べ、よく遊んでいます。
あの頃は確かに辛かった。
でも子供なりに死別の悲しみを消化し、乗り越えてきたのだと思います。
時間はやはり大きな薬になります。
それ以上に周囲の大人たちのサポートが大きかった。
特別なことをするのではなく見守るだけでいいのです。
たとえ片親でも周囲の大人たちが暖かく見守っていれば子供はしっかり育ちます。