カウンセラーの語る死別の体験 うつの経験

千葉県船橋市にあるクライシスカウンセリング専門の相談室のブログです。

その3  感情の麻痺

「妻と死に別れて、悲しみに暮れていたか」というと案外そうではなかったような気がします。

 

まず、仕事をどうするか?

 

子供たちをどう育てる?

 

役所や会社やら保険の手続きは?

 

持ち家をどうする?

 

お墓は?

 

葬儀のあとはすぐに現実が迫ってきます。

当時私は相当精力的に動いていたと思います。

 

精力的に動いいていると、「悲しい」とか「寂しい」とかいう気持ちを忘れることができるんですね。

 

そのときは「悲しんでいる暇はない」とか「案外自分も前向きだな」と思っていたのですが、今にして思えばここが「落とし穴」でした。

 

人は大きな衝撃を受けると、自分の感情を麻痺させて事態を乗り切ろうとすることがあります。「悲しみを感じない」状態はこの「感情の麻痺」が働いていたんですね。

 

当時は本当に必死で、「麻痺」させることでピンチを乗り越えようとしていたのでしょう。

 

あのときは仕方がなかった。

でもこのときの「無理」が数年後に出てくることになったのだと思います。